自分の人生株式会社の重役会議②
専務「わたくしは、ここは、まずは、
債権残高が多いところから、
支払っていくのが、よろしいかと考えます。
利息もバカになりません。
ですから、A社とBカード、そして、
奨学金も、なかなかの利息です。
御母堂様と妹様から借りてる分は、
後回しにさせて頂くのは、
いかがでしょうか…」
社長「ふむ」
常務「ちょっとお待ちください。
御母堂様は、80歳を過ぎておられます。
人生の末期に、少しでも安心させて、
あの世に戻って頂いて…
あ…申し訳ありません!あの世とか…」
社長「よいよい。
あいつは、まだまだ生きるから、
気にするな(笑)」
常務「はい、ありがとうございます。
では、続けます。
妹様のご子息は、ご結婚を控えております。
お母様である妹様としては、
少しでも、返済してもらいたいのではないでしょうか…」
専務「しかし、常務。
妹様のご子息は、ガッチリ貯金されておる。
社長のご子息と違い、あの青年は、
多額の貯金を持っているから、心配ないと、
あ…社長…申し訳ありません!!」
社長「おまえら、ちょいちょい失礼だな(笑)
ま、いたしかたあるまい。事実だ(笑)」
専務「はい…では続けます!
妹様は、貸してくださった時、なんとおっしゃっていたか、覚えているか?
【先に、他の借金を返して、
そして、お母さんに返して、
私は、最後で良いから。】
と、おっしゃっておりました。
泣きじゃくる社長に、
【泣いてる場合じゃないでしょ。
完済して、一緒にハワイ行こうよ】
とまで、おっしゃっておりました。
どちらが姉か、わからないくらいで…
あ…社長…申し訳ありません…」
社長「もう良いわ(笑)
好きに言ってろ(笑)」
常務「専務!!だからこそです!!
あの、お優しい妹様だからこそ、
ご子息のご結婚までに、
お返しして差し上げたいのです!!」
専務「常務は、感情論に走り過ぎです。
まずは、ここは冷静に、
利息率の高いところから、完済していくのが、
良いと考えます。
それが、運営ってものでしょう!!
会社の運営を、冷静に思慮出来ず、
どうするんですか!!」
社長「まぁまぁ、待て待て。
まずは、聞いてくれ。
私は、何を、どう選んでも、
幸せにしかならない。と思っているのだ。
だから、違う意見が出るというのは、
幸せになる方法が、
たくさん、どんどん出てくるということだ。
そういう視点で、
他者の意見を見てほしい。
自分の意見が正解で、
他者の意見が劣るということではないのだ。
人の意見や助言というのは、
【幸せになるための方法の1つ】なのだよ。
そして、
幸せになる方法というのは、
1つではない。
なので、
「そういう考えもありますね」
という、視点を持つのだ。
他者の意見を聴きつつ、
最終的には、自分が決めるのだよ。
コントロールされているとか、
押し付けられている、
と感じたりして、
他者の意見を聞けない時は、
相手の言動に問題があるように、
表面的には、見えるが、
視点を変えてみると、
そう、感じる時というのは、
【自分】に余裕のない時だ。
そして、人間には、必ず、
そう、必ず、人生の中で、
余裕のない時というのがある。
あって、良いのだよ。
専務も常務も、
本当に一生懸命やってくれている。
それは、この私が、1番よくわかっている。
考えていることを、積極的に、
話してくれる側近がいるというのは、
心強いものだな。
感謝している。」
「あのぉ…社長…
ちょっと気になることが…」
社長「おぉ、社長室長、どうした?」
会議議事録、続く